答えは、簡単明快です。
松原清植 クローバー管理
 

住民の皆さんが、マンションの管理に関心を持つかどうかなのです。


マンション管理の主体は、住民全体が参加する管理組合、つまり皆さんです。
とはいえ、マンションの管理には専門的な知識を要することも多く、通常は管理業務のプロである「マンション管理会社」が、管理組合から委託を受けて管理業務を行っています。

皆さんが支払っている管理組合費のうち、「管理費」の支出の大半は、管理会社に支払われる「管理委託費」です。
マンション管理のサービスの質は、「管理会社の仕事ぶり」ということになります。



では、あなたのマンションの管理会社は、管理委託費に見合うサービスを提供してくれていますか?
そして、修繕積立金の使い道はどうなっていますか?
あまり明確に意識していない方が多いのではないかと思います。


実は、マンションを管理している管理会社は、マンションを分譲したデベロッパーの子会社などであることが多いのです。初めから市場競争がなく、「購入したときからそうだった」ので、マンションを買う人も、そのサービスのよしあしを検討する機会を奪われています。


これは、かなり特殊な業界だと言わなければなりません。
ほかの多くの分野では、健全な競争原理が働いて、よりよいサービスを、より適正な価格で提供する業者が市場で勝ち残っていきます。
ところが、マンション管理業界では、そういう健全な競争の機会がほとんどないのです。

多くの人は、マンション管理は管理会社に任せておけば大丈夫と思いこんでいます。
しかし、現実はそう甘くありません。すべてを任せておいて、「自分たちのためにやってくれている」なんて考えは、むしがよすぎます。会社だって、自分たちのしていることに誰も関心を持たなかったら、自分たちに都合のよいようにコントロールしますよ。


私は、今だからはっきりとお伝えできることがあります。マンション管理において、無関心ほど罪なことはないと。

現実的にみて、マンション管理業界には問題が多々あります。しかし、その問題はすべて住民の無関心が引き起こしている結果にすぎません。


事実として、長期修繕計画の存在すら知らない人も大勢います。
そもそも管理規約を開いたことがありますか?
今、自分が支払っている管理費や修繕積立金の額を正確に言えますか?
管理は、管理会社や一部の人に任せておけばよいと考えていませんか?


事実、マンションに住む多くの方は、総会に出席したこともなく、管理の現場で何が起こっているかを知りません。国土交通省のマンション総合調査によれば、総会の出席率は平均して34.8%(委任状等は除く実際の出席率)。実に3人に1人しか出席していません。しかも、出席される大半の方は、決まっていつも同じ顔ぶれです。

実際、マンションに住む多くの方は、管理に関心(興味)がないのです。



私はいつも思うことがあります。マンション管理って誰のものだろうかと。
これからお話しすることですが、多くのマンションでは、管理会社の都合のいいように管理が行われ、本来管理組合のための管理であるはずなのに立場が逆転しています。

その結果、修繕積立金が不足し、値上げばかりか、借り入れや一時金の拠出といった負のスパイラルに引き込まれています。

でも、関心を持って管理に向き合った管理組合は、着実に資金を増やし、負のスパイラルから脱却できています。
難しいようですが、マンションに住む以上、管理を避けては通れません。正確に言うと避けて通ることはできますが、その代償はとてつもなく大きくつきます。

どんなに私たちが払っている管理費が無駄に使われていても、どんなに私たちが貯めている修繕積立金が無駄に使われても、どんなに建物が〝ボロボロ”になっても全部私たちの責任なんです。
大げさに聞こえるかもしれませんが、これは、私が管理会社を経営し、多くのマンションの現状を見てきたからこそ言える事実なんです。



私は、マンションに住む人たちが本当に満足のいく管理サービスを受けられるためには、オープンな競争が必要だと考えています。
そのために今の会社を立ち上げました。

でも、そんなことを言っている私も、かつては管理に無関心な一人でした。マンション管理に関しては全くの素人で、管理のイロハも知りませんでした。そんな私がマンション管理会社を創業するなんて、本当に周囲は驚いただろうと思います。

でも、振り返ってみれば、マンション管理業界の未経験者だったからこそ、新しい発想ができたのだと思います。実にシンプルでいて、これほどに誠実なしくみはないと自信を持って言えるものが。

その試みはまだ小さなものにすぎませんが、将来的には全国のどこでも、複数の管理会社が、より顧客のためになるサービスを競い合い、管理組合が自由に管理会社を選べるようにしていかなければならないと思っています。

しかし、それは小さな我が社だけでできることではありません。大切な生活の場であるマンションの管理を、どうすればよりよく変えていけるのか、いっしょに考えていただければ幸いです。

(続)

ーーーゼロからの挑戦(幻冬舎)よりーーーーーー 


「ゼロからの挑戦」(幻冬舎:2017年11月発売)より抜粋

松原 清植(まつばら せいしょく)
(㈱クローバーコミュニティ:共同代表)
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