1棟売って、やっと一人前
松原清植 クローバー管理
 
私が初めてアパートを売れたのは、入社後9カ月目の12月でした。

そのお客様は、年配の男性でした。
最初にお宅に伺ったのは5月。それから月に1、2回、「うるさい」と思われないように気をつけながら通っていました。
「ちょっと近くに来たから」などと理由をつけてはおじゃまし、ちょっとした荷物を運んで差し上げたりしていました。そうしてなんとか、アパート建設のプランもお渡しできていました。

すると、もう冬休みに入ろうかという頃に、その方から電話がかかってきました。
「実は、そろそろ土地活用を考えようと思ってね」そして、「実は、ほかの会社とも話をしてるんだけど、お宅、あの金額はなんとかなるの?」と聞かれました。
私はとっさに「なんとかします!」と答えていました。実は、まだ新人なので何の権限もなかったのですが……。
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見積りを調整してくれた課長に、後で叱られましたが、おかげで「2LDK・8戸」のアパートが売れました。
価格はたしか4000~5000万円だったと思います。この成果で、新人敢闘賞をいただきました。

その頃、われわれの事業部には暗黙の了解がありました。当時の先輩たちは、新人が1棟売るまでは、飲みに連れて行ってくれなかったのです。1棟売れた後に先輩から飲みのお誘いがあり、奢ってもらった1杯は格別でした。

今でも当時の先輩や同僚、後輩との付き合いは続いているのですが、本当に古めかしい慣習だったと思い出話に花を咲かせています。

 

そんな高松での生活にも別れを告げる日がやってきました。
会社が「地域限定社員」という制度を新しく導入したのです。

この人事制度は、育児や介護などを見すえ、地域に根差して働く環境を整える趣旨で始められたもので、一番の特徴は転勤がないこと。当時、NHKの『クローズアップ現代』でも取り上げられました(余談ですが、私が番組の取材を受けました)。

独立志向の私は、「将来、事業を興すなら、人口動態や成長性などでもいろいろと条件が揃っている福岡だ」と考えていたので、この制度が発表された年に真っ先に手を上げたのです。

(続)

ーーーゼロからの挑戦(幻冬舎)よりーーーーーー 


「ゼロからの挑戦」(幻冬舎:2017年11月発売)より抜粋

松原 清植(まつばら せいしょく)
(㈱クローバーコミュニティ:共同代表)
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